2月定例県議会は、知事選挙を前に例年より約1ケ月早い2月22日に閉会しました。県2013年度予算は、知事選を控え骨格予算となり前年度比7.7%減となっています。県民の福祉と生活向上に役立つ予算編成なのか、直面する少子高齢化や人口減少社会に対する政策課題に県政が積極的に取組んでいるかという視点から見てみます。
まず財政見通しについて、2013年度県税収入は、6,277億1,900万円を見込んでいますが、「アベノミクス」で雇用や賃金が拡大し、税収に結びつくかは大いに疑問です。2013年度末における県債残高は前年度より859億円増加し、過去最高の2兆9,479億円に膨らむ一方、県の預金ともいえる財政調整基金は72億円という全く頼りない状況にあり、県財立て直しは全く見えません。
次に圏央道や外環道路など国への直轄負担金111億5,000万円の一方で、地域の生活道路としての県道などは、高齢者、障がい者にとって「バリア」だらけの危険な状況のままで、大型公共工事が優先されています。また、県民の要望が高い高齢者介護のための特別養護老人ホームの整備率は、全国47位、2013年度の整備率は、わずか800床であり、1床あたりの補助単位も100万円切下げです。児童虐待件数は2,960件と過去最多で、児童相談所の一時保護所や児童養護施設も満員状態です。にもかかわらず、これらの施設整備促進費は、2億1,300万円となり前年度の半減です。この4月から障がい者法定雇用率が引き上げられますが、千葉県の企業で障がい者雇用率の達成は48.9%全国35位であり、障がい者雇用に力を入れる姿勢が見られません。
東電福島第一原発事故から2年、今だ漏れ続ける放射性物質、汚染された焼却灰や汚泥、そしてホットスポットの出現は、県民に大きな不安を与え続けています。私たちは、県独自でも健康管理・調査をすべきだと求め続けてきましたが、県は、国の様子見で全く予算に反映されていません。骨格予算とはいえ、子ども、高齢者、障がい者の生命、健康、生活を守り、雇用の安定と創出が優先されたものになっていないことから予算には反対しました。社民党は、開発優先の県政ではなく、県民の生活と福祉が優先され、未来に希望が持てる千葉県政を追求し続けます。
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