消費税増税は認められない!
世界に例を見ない高齢化、そこに、経済界からの要請に応え、自民党政権が進めてきた、働く者の非正規雇用化をはじめとした、行き過ぎた規制緩和政策により、格差と貧困化が進み、年収200万円以下で暮らさざるを得ない方々が1000万人を超え、生活保護受給者は戦後の混乱期を上回る210万人を超えました。
現状でさえ苦しい暮らしに、雇用・経済状況のなかで、野田政権・民主党は、消費税増税を強行しようとしています。自民党政治が暮らしを壊し、民主党政権が、追い打ちをかけるごとく、政権交代で退けた自民党と増税をしようとしているのです。
野田内閣は、国民が知りたい、年金、医療・介護、そして子育てなど、暮らしについては開示せず、「消費税増税をしないと大変なことになる」との恫喝をかけながら「政治生命を賭ける」との決意を繰り返し、自民党と一緒になって「消費税増税」を推し進めています。「社会保障と税の一体改革」は、増税だけごり押しされ、社会保障の中身は、先送りです。
かつて野田首相は、「自分の在任中は消費税を上げない、後になったら知らないよでは、これは国民をだましたことになりませんか。そこの点の説明を明快にわかりやすくお願いしたいと思います。」(2005年1月25日 衆議院本会議)と、小泉首相(当時)を追及していました。
増税の前に、1)国から補助金や事業発注を受けた公益法人・民間企業への支出総額7兆円余(08年度)の徹底した見直し・削減や高額天下り役員の削減、2)不要不急の公共事業、原発予算、防衛費や米軍への「思いやり予算」の削減、低い企業の社会保険負担の是正、3)特別会計の積立金・剰余金の活用、4)租税特別措置など不公平税制の徹底是正(「法人間配当無税」約2兆円含む)、5)法人税・所得税・相続税等の累進制強化や資産課税の強化…などで年間10兆円前後の財源を生み出すことが先決です。そして、経済の活性化には、国民の所得を増やすこと、企業側と働く者との配分を是正し、雇用の安定と創出こそが必要です。
東日本大震災・東電福島第一原発事故から1年以上経過し、今だ30万人を超える方々が仮設住宅等で暮らし、10万人以上の人たちが福島に戻ることができないでいます。事故原因も解明されておらず、原子力規制組織も発足していないなか、何よりも、溢れ出し行き場のない核廃棄物をかかえ、再稼働などとんでもありません。
今、政治が行う事は、安定した雇用と安心の社会保障の実現であり、災害の復旧・復興、原発事故の収束であり、増税により家計を苦しめることではありません。社民党は、暮らしを追い詰める消費税増税は反対です。
年 収 |
税率8% |
税率10% |
250万円未満 | 7万1,845円 | 11万7,565円 |
350万円~400万円 | 7万2,270円 | 11万8,261円 |
500万円~550万円 | 8万1,408円 | 13万3,214円 |
650万円~700万円 | 10万1,891円 | 16万6,730円 |
800万円~900万円 | 11万7,238円 | 19万1,844円 |
1,000万円~ 1,250万円 |
13万8,348円 | 22万6,387円 |
※第一生命経済研究所の試算
2012年7月23日